こんにちは、けんてくです。今日は、明るさの順応性として明順応と暗順応の関係について具体例もふまえ解説します。
人間の目は、周囲の明るさの変化に対して順応する能力を持っています。この順応性には二つのタイプがあります:明順応と暗順応です。明順応は、暗い環境から明るい環境への適応を指し、暗順応はその逆、明るい環境から暗い環境への適応を意味します。
明順応について
明順応は比較的迅速に起こります。明るい光にさらされると、瞳孔が縮小し、レチナの感光細胞であるロッド細胞とコーン細胞が光の強さに適応します。この過程は数秒から数分で完了します。
暗順応について
一方、暗順応はより時間がかかります。明るい場所から暗い場所に移動すると、瞳孔が拡大し、ロッド細胞が活性化して暗闇での視力を回復させます。この過程は20分から30分程度を要することがあります。
順応のメカニズム
暗順応の過程では、ロッド細胞内の視覚色素であるロドプシンが再合成されます。ロドプシンは光によって分解されるため、暗い環境ではこれが再び生成され、暗闇での視力を向上させるのです。
暗順応の実例
例えば、映画館に入るときを考えてみましょう。外が明るい日中に映画館に入ると、最初はスクリーンや周囲の席がほとんど見えないかもしれません。しかし、20分から30分経つと、ロッド細胞が活性化し、ロドプシンが再合成されることで、徐々に暗闇の中でも周囲がはっきりと見えるようになります。これが暗順応のプロセスです。
明順応の実例
逆に、映画が終わって明るいロビーに出たとき、目が一瞬で明るさに順応し、瞳孔が縮小して適切な光量を調節します。この迅速な明順応により、すぐに周囲の環境がはっきりと見えるようになります。
問題と解説
問題
人の目には明るさの変化に順応する能力があり、明順応するより暗順応のほうが時間を要する。
解説
正解。
暗所から突然の明るい環境へ移動するとき、目は一時的に強い眩しさを感じることがあります。逆に、明るい場所から暗がりへと足を踏み入れると、初めは周囲の物体が区別しにくくなります。時間が経過すると眼が慣れて見えるようになります。このような明るさへの適応現象を「順応」と呼びます。明順応、つまり暗い環境から明るい環境への適応は、通常数分で完了し、視力が正常に戻ります。しかし、暗順応、明るい環境から暗い環境への適応には、最大で30分ほどかかることがあります。
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