【基礎学習 一級建築士(計画)】廊下の有効幅はなぜ「135cm」と「180cm」?車いすのすれ違いに必要な寸法を徹底解説

一級建築士

「廊下」と聞くと、単なる部屋と部屋をつなぐ通路だと考えるかもしれません。しかし、ユニバーサルデザインの観点から見ると、廊下の幅(有効幅)は、住宅や公共施設を誰もが快適に利用するために極めて重要な要素です。特に、高齢者や車いす使用者の方々にとって、廊下の幅は移動のしやすさ、そして安全性を大きく左右します。

この記事では、ユニバーサルデザインの視点に基づいた廊下の有効幅の目安を解説するとともに、一級建築士試験にも頻出する重要な数値をご紹介します。

ユニバーサルデザインにおける廊下の有効幅

ユニバーサルデザインとは、「年齢や能力、状況にかかわらず、できるだけ多くの人が利用できるデザイン」を目指す考え方です。この考え方を廊下に適用する際、特に考慮すべきは、すれ違いに必要なスペースです。

 ・車いす使用者と歩行者    135㎝以上

 ・車いす使用者と車いす使用者 180㎝以上

車いす使用者と歩行者のすれ違い:135cm以上

車いすが1台通過するために必要な幅は約75cm〜80cmとされていますが、歩行者と安全かつスムーズにすれ違うためには、より広いスペースが求められます。

135cm以上の有効幅があれば、車いす使用者が通路の片側に寄せても、もう一方を歩行者が余裕をもって通過できます。これにより、お互いに気兼ねなく、快適に移動できます。

まとめ

廊下の有効幅は、単なる建築の寸法ではなく、そこで生活し、利用する人々の快適さや安全に直結する重要なデザイン要素です。

  • 車いす使用者と歩行者のすれ違い: 135cm以上

  • 車いす同士のすれ違い: 180cm以上

これらの数値を基準に廊下を設計することで、誰もが使いやすい、真のユニバーサルデザインを実現できます。住まいや公共施設の設計を考える際は、ぜひこの「廊下の幅」に注目してみてください。

免責事項

本記事は一級建築士試験の学習を補助する目的で作成されており、特定の試験問題の出題を保証するものではありません。学習においては、必ず公式のテキストや過去問題、最新の法規をご確認ください。

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