【一級建築士試験(環境)】昼光率とは

一級建築士

今回は、昼光率について説明します。

昼光率とは

 昼光率とは、室内のある点と屋外の全天空照度の割合を示していて、採光の良否を判断するための指標。

全天空照度

屋外で計測される天空光だけの水平面照度。(直射光を除く)

採光の基本的な考えは、天空を半球状の照明と考え、その照度が全く一様であると考えます。

現実ではありえませんが、採光を考える際は一様であると仮定します。

昼光率を求める

公式  
            室内のある点の水平照度        
 昼光率= —————————————————×100
           全天空照度

直接昼光率と間接昼光率

直接昼光率とは

直接昼光率とは、ある点に窓から直接入ってくる光の割合

間接昼光率とは

間接昼光率とは、ある点に窓から入った光が屋内で反射して届いた光の割合

昼光率 = 直接昼光率 + 間接昼光率

問題と解説①

問題

昼光率は、天空光による照度と直射日光による照度から計算する。

解説

不正解

昼光率の計算に使用される全天空照度および室内の特定の点における水平面照度には、直射日光による照度の影響は含まれていません

問題と解説②

問題

昼光率は、窓と受照点の位置関係だけでなく窓外の建築物や樹木等の影響を考慮して計算する。

解説

正解

昼光率は、天空からの直接昼光率と、天井や壁面からの反射による間接昼光率を合計して求められます。直接昼光率と間接昼光率の両方は、窓外の建築物や樹木などの障害物の影響も受けます。

 

また、天空輝度が一様で、窓外に何ら障害のない場合の直接昼光率Ddは、次式で示される。

 

直接昼光率 Dd=ZMRU

  Z:窓ガラスの通過率

  M:保守率(汚れなどによる劣化)

  R:窓面積有効率(窓枠等を除いた有効割合)

  U:立体角投射率

 

立体角投射率は、窓と受照点の位置関係によって異なる。

問題と解説③

問題

昼光率は、室内表面の反射率を考慮して計算する。

解説

正解

天井や壁面からの反射光によって室内の特定の点における水平面照度が変化するため、昼光率は天井や壁面の反射率によって異なります。

問題と解説④

問題

学校の普通教室の昼光率は、2%程度あればよい。

解説

正解

学校の普通教室の基準昼光率は約2%で十分です。基準昼光率とは、全天空照度を通常の日の15,000 lxとし、JISの照度基準を満たすように設定された昼光率です。基準昼光率が2%であれば、室内の水平面照度は300 lxとなります。

 

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