【一級建築士試験（環境）】日影による周辺への影響

4時間以上日影となる範囲

建築物の影響について考えるとき、特に重要なのが「4時間以上日影となる範囲」です。この範囲は、建築物の形状や配置によって大きく変わりますが、一般的には建築物の高さよりも東西方向の幅から受ける影響が大きいとされています。

具体的には、建築物の東西方向の幅が広がると、各時刻の日影自体は長くならないものの、各時刻の日影の重なる領域から決まる「4時間以上日影となる範囲」は大きくなります。一方、建築物の高さが増すと、各時刻の日影自体は長くなりますが、「4時間以上日影となる範囲」は大きくならないという特性があります。

これらの知識は、建築物の設計や配置を考える際に非常に重要です。例えば、建築物の高さを制限することで、周囲の環境への影響を最小限に抑えることが可能です。また、東西方向の幅を調整することで、日影の範囲を適切にコントロールすることもできます。

問題と解説

問題

日差し曲線は、平面上にある点が周囲の建築物によって、どのような日照障害を受けるのかを検討するために用いられる。建築物の形状と日影の関係において、4時間以上日影となる領域の面積は、一般に、建築物の東西方向の幅よりも高さから受ける影響が大きい。

解説

不正解。建築物が投影する影の範囲、特に「4時間以上日影となる範囲」は、建築物の高さが一定のレベルに達すると、その変化はほぼ停止します。しかし、建築物の東西方向の幅が広がると、この範囲は大幅に拡大します。これにより、4時間以上日影となる範囲は、建築物の高さよりも幅から大きな影響を受けることが明らかになります。