こんにちは、けんてくです。今日は、室内の照度分布を均斉にするための方法について解説します。
均斉度とは
均斉度(きんせいど)は、照度分布の均一さを示す指標です。具体的には、ある面上の最低照度と最高照度の比率を計算します。均斉度が大きいほど、明るさが均一であることを意味します。
昼光による室内の照度分布を均斉にするための具体的な方法
光の拡散性が高いガラスを使用する
窓に透明なガラスを用いる場合よりも、光の拡散性が高いガラス(例:すりガラス)を使用すると、均斉度を高める効果があります。ただし、採光量と均斉度は必ずしも両立しないことに注意してください。採光量が多くても、明るい場所と暗い場所の差が大きければ均斉度は低くなります。
片側採光の部屋でも均斉度を考慮する
片側採光の部屋では、窓付近は明るく、室奥は暗くなりがちですが、均斉度を1/10以上に保つように設計することが重要です。
問題と解説①
問題
昼光による室内照度分布を均斉にするためには、窓に光の拡散性が高いガラスを用いる場合より、透明なガラスを用いる場合のほうが効果は大きい。
解説
不正解
採光の際、光をより広く拡散させるガラスを使用すると、透明ガラスに比べて室内の光の分布が均一になります。さらに、下記項目により照度分布が向上します。
・縦長の窓よりも横長の窓
・片側の採光よりも両側からの採光
・小さい窓面積よりも大きな窓面積
・単一の大きな窓よりも複数の小さな窓を分散して配置
問題と解説②
問題
一般に、照度均斉度が大きい視作業面ほど、照度分布が均一に近いものとなる。
解説
正解
事務室や教室等では、作業面の照度がなるべく均一であることが望まれ、次に示す照度の均斉度がなるべく高いほうが良い。
照度の均斉度=作業面の最低照度/作業面の最高照度
または
照度の均斉度=作業面の最低照度/作業面の平均照度
最高照度に対する最低照度の比は、照明による場合で1/3以上、平均照度に対する最低照度の比は、0.6以上が望ましい。
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