【一級建築士試験（環境）】効果的なルーバー取り付け位置

日照・日射調整のためのルーバー

建物の窓面における日照・日射の調整は、居住者の快適性やエネルギー効率の向上に不可欠です。特に、ルーバーの適切な設置は、直射日光のコントロールと室内の自然光の最適化に役立ちます。

南向き窓面に水平ルーバー

南向きの窓面では、太陽の高度が季節によって大きく変動します。夏季には太陽が高く、冬季には低い位置を移動します。このため、水平ルーバーを設置することで、夏の強い日射を遮りつつ、冬の温かい日差しを室内に取り入れることができます。これにより、冷暖房の負荷を軽減し、エネルギー効率を高めることが可能です。

西向き窓面に垂直ルーバー

一方、西向きの窓面は、日中から夕方にかけて直射日光が強くなります。この時間帯は、太陽が低い位置にあるため、水平ルーバーよりも垂直ルーバーの方が日射を効果的に遮ることができます。垂直ルーバーは、西日の眩しさや熱を軽減し、室内の快適性を保ちます。

まとめ

したがって、南向き窓面には水平ルーバーを、西向き窓面には垂直ルーバーを設置することが、日照・日射調整において効果的です。これにより、室内環境の質を向上させるとともに、エネルギー消費を抑えることに寄与します。

問題と解説

問題

窓面における日照・日射の調整のために設けるルーバーは、一般に、南向き窓面には水平のものが、西向き窓面には垂直のものが有効である。

解説

正解。

夏至の際、南面の窓には太陽が高い位置から直接照射します。このため、庇状の水平ルーバーを設けることで、南向き窓からの強い日射を効果的に遮ることができます。一方で、西向きの窓では、日没に近い時間帯に太陽の高度が低下し、直射日光が室内に入り込むことが問題となります。この問題に対処するためには、可動式の垂直ルーバーが最適です。これにより、日照のコントロールを柔軟に行い、室内の快適性を保つことが可能になります。