【一級建築士試験（環境）】ライトシェルフの効果

ライトシェルフとは

ライトシェルフは、窓面の中段に設置される日射制御装置で、直射日光を遮蔽しながらも、昼光を室内の奥まで効率よく導くことができる建築的な工夫です。この装置は、上面で日光を反射させ、その反射光を天井に向けて室内深くまで拡散させることで、室内照度の均斉度を高める役割を果たします。

ライトシェルフのメリット

自然光の利用の最適化

ライトシェルフは、窓の上部から入る日光を反射させることで、直接日光が人を眩ますことなく、室内の照明として利用することができます。これにより、照明に頼ることなく自然光を室内照明として活用することが可能となり、照明エネルギーの削減に寄与します。

照度の均一化

直射日光が窓から直接室内に入ると、窓近くは明るいものの、室内の奥は暗くなりがちです。しかし、ライトシェルフを使用することで、反射光が室内の奥まで届き、部屋全体の照度が均一になります。これにより、室内での作業効率の向上や快適な視覚環境の提供が期待できます。

エネルギー効率の向上

夏季においては、ライトシェルフが直射日光を遮蔽することで室内の温度上昇を抑え、冷房負荷を軽減します。冬季には、低い太陽高度からの日光を室内に取り入れることができるため、暖房エネルギーの削減にも貢献します。

問題と解説

問題

ライトシェルフはその上面で反射した昼光を室内の奥に導くことから、室内照度の均斉度を高めることができる。

解説

正解。

ライトシェルフは、窓に設置された特別な種類の庇で、直接的な日差しを避けつつ、その上面で反射した光を室内の天井に向けて拡散させることで、部屋の奥まで自然光を届ける設計の工夫です。このシステムにより、室内の遠い部分の照明にかかるエネルギー消費を減らすことができ、さらに室内全体の照明レベルを均一にする効果もあります。ライトシェルフは、光を効率的に室内深くまで導くことで、エネルギー効率の良い照明環境を実現する建築設計の一例と言えるでしょう。